「自転車」 2009年2月16日(月)

 
ウイークリー瞑想

 日本は4月の陽気だと、友人がメールで知らせてくれました。雪国の
秋田もしばらく雪がなかったということです。こちらは先週半ばから断
続的に雪に見舞われました。金曜日の朝は10センチ以上積もってい
て、勝手にスノー・ディと決め込んで家で仕事をしていました。気温が
少し上がってきて雪も溶けてきたのですが、週末は風と雨といつでも雪
のゆりそうな雲の中でした。下のサクラメント・バレーは雨で、上のシ
エラ山脈は雪です。この冬の降水率が半分ほどでしたので恵みの雨であ
り、恵みの雪です。

 今日はプレジデント・ディです。間借りしている友人の事務所も閉
まっているので、間接的に家に閉じこめられています。空は相変わらず
どんよりとした雲に覆われています。しばらく太陽が隠れたままです。
いつもは雪が降ってもすぐに太陽が出て来て、もとのカリフォルニアの
青空に戻ります。これほど長く太陽を見ないのも珍しいです。気が滅入
りそうです。

 そんななかでひとつだけ心躍らされるイベントが繰り広げられていま
す。土曜日から始まったツール・オブ・カリフォルニアという自転車
レースです。夏に毎年開催されるツール・ド・フランスのアメリカ版で
す。あのランス・アームストロングが4年ぶりに復活して参加している
こともあって、地元サクラメントは大変盛り上がっています。最初の日
のスピードトラックで使った彼の自転車がその晩盗難にあったというこ
とで、その悪いイメージを取り戻そうとサクラメント市当局はさらに躍
起になっています。

 昨日は雪で礼拝が取りやめになりました。すでに礼拝を終えてその
メッセージを届けてくださった立川福音自由教会の高橋秀典先生のメー
ルを読み、ルイーズの従姉妹のサンフランシスコ郊外のロシア正教会の
聖歌隊の賛美を聴きながら一時を過ごしました。

 それでも正午に、サクラメントの隣、カリフォルニア大学のデーヴィ
ス校のある街から、サンフランシスコ郊外のサンタ・ローザまでの10
0マイルのレースがスタートするのが気になっていました。雨の中で
す。途中に山越えがあります。3つのチャンネルしか映らないテレビで
観戦できるかと思ったのですが、残念どこにも入ってきませんでした。
夕方のニュースを待ちました。アームストロングは5位で入っていま
す。こんな雨の中のレースは初めてだと言っています。

 今日はゴールデンゲートを通って、坂の街サンフランシスコを通過し
て、海沿いを走って、サンホゼの先のサンタクルツまでです。今日も雨
のようです。その地形を想像し、雨の中をひた走る選手たちを思い、沿
線で応援している人たちを思い描いています。

 メイジャーリーグの野球があり、フットボールがあり、バスケット
ボールがあるのですが、歳なのかそんなに興奮しません。しかしこの自
転車レースには不思議に心が躍ります。自分も走っているような感じに
なります。3週間ほど前に教会の方が、ガラージセールで見つけて修理
をしてくれたマウンテンバイクをくださいました。少しでも時間がある
と家の回りを乗り回しています。

 日本で牧会をしていたときに、都内にあった神学校まで5段切り替え
の自転車で週一日通ったときのことを思い出しています。電車を乗り換
えていくよりも、車でラッシュアワーのなかを走るよりも、自転車で通
うのが時間的に正確で速いのです。雨の中も蒸し暑い日にも、車の間も
また歩道も、自転車ですいすい走っていました。

 神学のテーマを考え、自分の心を見つめ、先どのようになるのかを思
い巡らしながら自転車をゆっくりこいでいました。通過する町々の様
子、家々の匂い、人々の息づかいを感じます。風を切ってとはとても言
えないスピードなのですが、歩いているときより風を感じます。自分だ
けが受けている風に生かされていることを知ります。風の中で自分一人
なのです。自分の足でこぎ、その強さでしか進まないのです。どこでも
いつでも止まることができます。全くの自由です。

 一度日本に滞在しているときに、信濃町で友人と会う約束をしていま
した。改札口の方ばかり見ていたのですが、マウンテンバイクで、ヘル
メットをかぶり、ショートパンツで現れました。驚きました。同時に都
内を自転車で駆け巡る姿を想像してうらやましくなりました。先週の記
事に書いた友です。

 中島みゆきの歌「時代」をこの覧で数年前に書いたときに、それはボ
ブ・ディランのThe Times They Are
A-Changin’の影響だと教え
てくれました。ボブ・ディランのデビュー曲、Blowin’
in The 
Windがあります。おりかえしが浮かんできます。「その答えは、友よ、
風の中に舞っている。風の中に舞っている。」

 このおりかえしと、夜訪ねてきたニコデモに応えたイエスのあの返答
を、自転車をこぎながら思い巡らしたくなりました。「風はその思いの
ままに吹き、あなたはその音を聞くが、それがどこから来てどこに行く
かを知らない。御霊によって生まれる者もみな、そのとおりです。」
(ヨハネ3:8)でも外は雨が降っています。

 上沼昌雄記

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