「闇の奥に」2009年5月21日(木)

 
ウイークリー瞑想

過ぎる土曜日の午後に、今回の日本での最初の奉仕の教会に到着い
たしました。牧師ご夫妻と再会の挨拶をしてしばしくつろいでいま
した。そうしましたら、その奥様が突然でもないのですが、このと
きとばかりのような感じで、私の闇の本に関してどのような人を相
手に書いたのかと聞いてこられました。そのような質問を受けたの
は2回目でした。それで、逆にどのように思いますかと聞いて
みました。

1章を読み出したときには、これはいったい何を言おうとしているの
かとも、このまま訳の分からないことが続くのかとも、このままや
めようかとも思ったと言われました。しかし2章に入ってから
は、ダビデとパウロと私の経験が重なってきて一気に読むことがで
きたと言われました。

最初に同じ質問を受けたときのことが浮かんできました。誰を相手
にというより、結局自分のために書いたのだろうと思って、そのよ
うに答えました。「分かりました」とそのときには言われました。
今回はその書いたときの状況をお話ししながら、書かないわけに行
かなかった心の必要をお話ししました。

闇の本を書くことになった核心部分に触れてくださってので、今回
の奉仕は闇を避けないで、しかもどこまで取り扱えるのか祈りつつ
進めてみたいと思わされました。むしろ避けてはいけないのだと思
いました。それでもいきなり闇のテーマに入ることはできません。
それでダビデが罪を犯して神から逃げていったときに、主が自分の
前から後ろから取り囲んでいてくださる(詩篇139:5)体験を
したことから、「前の自分」と「後ろの自分」、「表の私」と「裏
の私」ということで、自己紹介をすることから取りかかりました。

教会での男性集会、夫婦セミナーに続いて、この月、火にわたって
5回目になるのですが牧師だけのセミナーでも取り上げました。どこ
まで入れるのか試行錯誤です。前の自分と後ろの自分を紹介してか
ら、その夜はその後ろの自分、裏の自分に入っていく作業をしまし
た。裏の自分は影であり、過去です。生まれ育ったときから、ある
いはそれ以前から自分の家系や家族にある闇を引き連れています。
その上さらに闇を増し加えるような出来事に遭遇しています。

聖書の時代は夜になれば真っ暗です。月明かりかろうそくか松明だ
けです。そんな夜にイエスを訪ねてきたニコデモのこと思い出しな
がら、集会室の電気を消して暗闇の中で自分の闇を振り返る作業を
始めました。裏の自分に入っていく作業です。自分の中でうずいて
いる心、自分を不安に陥れる闇、引きずっている影、何が出てくる
のかは分かりません。全く個人的なことです。出てきたことを分か
ち合いました。共通に分かることは生まれ育ったときのこと、親の
こと、家族のことにどこかで関わります。まさに後ろの自分であ
り、裏の自分です。自分の過去であり、影です。

その分かち合いの後、さらにその闇の奥に、井戸の底に降りていく
ように、入っていったらどのようなことが出てきますか、どのよう
な状況が展開してきますかと問いかけてみました。続いて暗闇の中
で心を静まる時を持ちました。光をいただいているので、ほんの一
条の光を頼りに自分の心の闇の奥に入ることができるのです。ジョ
セフ・コンラッドの『闇の奥』と、その小説を下にして作られたフ
ランシス・コッポラ監督の映画「地獄の黙示録」の主人公たちが闇
の奥をたどることでいやされていくのです。

会衆は霊的な意味では牧師の心を見抜いています。語ることばが心
から出ているのか、頭から出ているのか聞き分けています。語る聖
書のことばが牧師自身の心に届いているのかどうか見抜いていま
す。牧師の闇を感じ取っています。そこに光をいただいているかど
うか見抜いています。

そして牧師は聖書を聞くひとりひとりの後ろに、裏に神のことばを
届けていく責任があります。表だけでは息苦しくなります。後ろに
届くことで、心の癒しが与えられ、生きてきます。光が与えられ、
解放されます。

そのようにして自分の中で、光と闇の折り目ができてきて、今まで
全く別々であった表の自分と裏の自分、前の自分と後ろ自分が結び
ついてきます。折り目を通して結びつくことで、神の前で「表の
私」と「裏の私」が手を結んで生きることになります。

上沼昌雄記

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