新刊書『父よ、父たちよ』を出版して

この2月の終わりに、『父よ、父たちよ』というタイトルの
本を、いのちのことば社から出版することができました。このテー
マは男性にとって隠された、その意味で触れられていない、触れら
れたくもない、そのまま蓋をして心の奥深くに留めておきたい、ま
さに闇であることを、男性集会を続けながら気づきました。ただ男
性同士で自分の父のことを語ることで、少しだけ光をいただけるこ
とがわかりました。それでも自分自身が父親のテーマを書くことに
なるとは思いませんでした。ただ勇気を持って父親のことを分かち
合ってくれた男性たちのストーリーを記したらよいのだと思ってま
とめました。その意味で「あとがき」に書いたのですが、この本は
そのような男性たちに捧げられています。 

同時に、父親のことを分かち合いながら、パウロとともに神を
「アバ、父」と呼びかけることができるなら、それは男性に与えら
れたこの上もない恵みです。子とされることで、聖霊の助けをいた
だいて、御子を通して父なる神に帰る道です。まさに放蕩息子の帰
還です。この三位一体の神の天蓋に覆われている恵みを、本の後半
で確認しています。装丁をして下さった方が三位一体の神のチャー
トにデザイン性を加えてくれました。

出版社を通して何人かの方々にお送りさせていただきました。そ
して感謝な感想をいただきました。父なる神に届く三位一体のこと
を、私が長い間語っていたことを思い出したと、ある方が言ってく
れました。そうだったと納得しています。

そんな感想をいただきながら私の手元になかなか本が届きません
でした。先週お願いしたその半分がようやく届きました。実物に初
めて対面しました。その帯に縦書きに書かれている言葉に唸らされ
ました。この部分は出版社の領域です。横書きの文章もよくポイン
トをつかんでいます。その脇に縦書きで「この人はいったい、何者
なのだろう、、、」とあります。闇の奥に隠れている「不在の記
憶」としての父親、自分の父親でありながら「何者なのだろう」と
いう問いしか出て来ないのです。

出版担当者にその思いをメールで伝えました。至らない編集者が
作成しましたという返事です。「私は父とちゃんとした会話をした
ことがありません。父はもう高齢なので、私は父親が『何者』なの
か、少なくともこの世では知ることがない、そのような私個人の絶
望と諦めを、そのまま言葉にしたコピーです。」男性誰もが抱えて
いる思いを代弁してくれました。

この返事を読みながら不思議に昨年超ベストセラーになった村上
春樹の『1Q84』の「Book2」で、主人公の一人である天
吾が父親に会いに出かけ(8章)、最後には意識もなくなった
父親に一方的に語りかけている(24章)場面を思い起こしま
した。何を村上春樹は言いたいのでしょう。そんな場面で終わって
いて、その続きの「Book3」がこの4月には出ると言う
ことです。父親として自分を育ててくれた、それでも自分の肉の父
ではなく、何かを隠したままで死んでいく父親、その続きがこれか
ら展開するのでしょうか。終わることのない、尽きることのない父
親の課題、それはしかし、父なる神に帰る道筋なのだろうと思わさ
れています。

定価は1800円+税ですが、ミニストリーの支援をかね
て、5冊、10冊と販売に協力して下さる方がいらっしゃ
いましたら、著者割引でお送りすることができます。可能な方は教
えていただければ幸いです。

感謝とともに。上沼昌雄 2010/03/09

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