ディボーションガイドを書きました。10年以上前にエペソ書
で連続の記事を書いたことがあります。編集者がそのことを覚えて
いてくださり、今回の執筆となりました。この企画は7月から
12月までの6ヶ月間限定で、箴言、創世記、ローマ書をローテ
イトしながら、差し込みの別冊付録として出されるものです。ローマ書は
9月と12月に2回にわたって出されます。9月号は
ローマ書1章から7章までです。
この別冊付録は横9センチ半、縦13センチ半のポケッ
トサイズで、聖書のなかにも入れて持ち運びやすいようになってい
ます。そしてその付録のタイトルは、「恵みの雨」からしたたり落
ちる「恵みの雫(しずく)」となっています。表紙のデザインは同
じですが、「恵みの雨」には左端4分の一に、その月の特集に
沿って編集者の巻頭言になるメッセージが書き込まれています。表
紙のデザインも、その意味をじっくりと考えさせられる、かなりユ
ニークなものです。
ディボーションガイドは9月の30日分を、ローマ書の
7章までを振り分けてカバーしています。その日の聖句箇所から中心
箇所を選び、それに基づいて276字で解説と勧めをしていま
す。ローマ書はどれもが中心的な聖句になるものなので、30
日分を選び出すのに何度も読むことになります。選んだ上でその前
後を踏まえて解説を付けます。276字での解説ということです
が、どうしても選んだ言葉の解説がさらに必要になってきます。そ
れをしていると、とても書ききれなくなるので、ポイントを選んで
説明抜きで言葉を添える感じです。さらにそれに基づいて、勧めを
ワンセンテンスでまとめます。
こちらも慎重に言葉を選ぶのですが、編集者はもっと厳しく言葉
を選んできます。不明なところ、的確でない部分を遠慮なく言って
きます。その度に考え直し、書き直します。短いのでより神経を使
います。不必要な表現を思い切って削り、読みやすくなるように文
章の流れを大切にします。そんな編集者とのやり取りは、読む方に
メッセージをしっかりと伝える責任を強く感じさせてくれ、厳粛な
思いにさせられます。
しかし今、現物を前にして、多くの方に読んでいただきたいの
と、読んでいただくのが恥ずかしい思いがあります。雑誌の記事
や、書籍ですと自分の言葉を選びながらも、それを選んだ意味を説
明することができます。その限りでは自分を守りながら書いていま
す。今回のディボーションガイドでは、何か自分を守れない、むき
だしの自分をパウロのことばに合わせて出しているようで、意味が
伝わらないのではという心配とは別に、生の自分を出しているよう
な気恥ずかしさを感じています。擁護できないで困っている自分が
いるのです。それでもディボーションガイドを通して、少しでも
ローマ書の中に入っていただければ良いのだろうと自分に言い聞か
せています。
関心のある方は、「恵みの雫」の表紙と9月1日分の
ディボーションガイドの内容を、以下のところで観ていただくこと
ができます。また購読していただければ幸いです。
http://www.nlljapan.com/tatiyomi_shizuku.htm
上沼昌雄記