「ローマ書ディボーションガイド」2010年8月16日(月)

 新生宣教団の雑誌『恵みの雨』9月号の付録で、ローマ書の
ディボーションガイドを書きました。10年以上前にエペソ書
で連続の記事を書いたことがあります。編集者がそのことを覚えて
いてくださり、今回の執筆となりました。この企画は7月から
12月までの6ヶ月間限定で、箴言、創世記、ローマ書をローテ
イトしながら、差し込みの別冊付録として出されるものです。ローマ書は
9月と12月に2回にわたって出されます。9月号は
ローマ書1章から7章までです。

 この別冊付録は横9センチ半、縦13センチ半のポケッ
トサイズで、聖書のなかにも入れて持ち運びやすいようになってい
ます。そしてその付録のタイトルは、「恵みの雨」からしたたり落
ちる「恵みの雫(しずく)」となっています。表紙のデザインは同
じですが、「恵みの雨」には左端4分の一に、その月の特集に
沿って編集者の巻頭言になるメッセージが書き込まれています。表
紙のデザインも、その意味をじっくりと考えさせられる、かなりユ
ニークなものです。

 ディボーションガイドは9月の30日分を、ローマ書の
7章までを振り分けてカバーしています。その日の聖句箇所から中心
箇所を選び、それに基づいて276字で解説と勧めをしていま
す。ローマ書はどれもが中心的な聖句になるものなので、30
日分を選び出すのに何度も読むことになります。選んだ上でその前
後を踏まえて解説を付けます。276字での解説ということです
が、どうしても選んだ言葉の解説がさらに必要になってきます。そ
れをしていると、とても書ききれなくなるので、ポイントを選んで
説明抜きで言葉を添える感じです。さらにそれに基づいて、勧めを
ワンセンテンスでまとめます。

 こちらも慎重に言葉を選ぶのですが、編集者はもっと厳しく言葉
を選んできます。不明なところ、的確でない部分を遠慮なく言って
きます。その度に考え直し、書き直します。短いのでより神経を使
います。不必要な表現を思い切って削り、読みやすくなるように文
章の流れを大切にします。そんな編集者とのやり取りは、読む方に
メッセージをしっかりと伝える責任を強く感じさせてくれ、厳粛な
思いにさせられます。

 しかし今、現物を前にして、多くの方に読んでいただきたいの
と、読んでいただくのが恥ずかしい思いがあります。雑誌の記事
や、書籍ですと自分の言葉を選びながらも、それを選んだ意味を説
明することができます。その限りでは自分を守りながら書いていま
す。今回のディボーションガイドでは、何か自分を守れない、むき
だしの自分をパウロのことばに合わせて出しているようで、意味が
伝わらないのではという心配とは別に、生の自分を出しているよう
な気恥ずかしさを感じています。擁護できないで困っている自分が
いるのです。それでもディボーションガイドを通して、少しでも
ローマ書の中に入っていただければ良いのだろうと自分に言い聞か
せています。

関心のある方は、「恵みの雫」の表紙と9月1日分の
ディボーションガイドの内容を、以下のところで観ていただくこと
ができます。また購読していただければ幸いです。

http://www.nlljapan.com/tatiyomi_shizuku.htm

上沼昌雄記

「ミニストリー理事会」2010年8月9日(月)

 過ぎる金曜日の午後1時から、みくにレストラン・ローズビ
ル店で、今年度のミニストリーの理事会を持ちました。このレスト
ランの創業者の荒井牧師のご厚意によります。理事は5人です
が、八木沢ご夫妻が親戚の葬儀で、義父のライオン宣教師夫婦は健
康上の理由で来ることができませんでした。

 それで、ミニストリーの事務所をご自分のビジネスのオフィスの
一角に提供してくれているロブさんご夫妻と、荒井先生と、私たち夫婦の
5名で、すでに荒井先生によってオーダーされていた天ぷらと、みく
にの自慢ロール、ジャパニーズ・マフィア、ハッピーロール、レイ
ンボー、フェアオークスをおいしくいただきながら、それぞれの近
状を分かち合いました。ふたりの妻たちは向かい合って孫たちの話
をしていました。

 それにしてもすし職人が自作のロールを作り上げ、お客さんに
よって淘汰されていったものが何百とメニューに載っています。
オーダーしてくれた上記の4つのロールはよく出ているようで
すが、特にジャパニーズ・マフィアと名付けられたものは息子さん
の創作によるもので、一番出ていると言うことです。刺身のおいし
さに、特製のソースがうまく絡み合い、寿司飯の食感にマフィアと
名付けられる独特な辛み添えられていて、癖になりそうです。

 議題はなるべく詳細に記しておきます。読んでいただくだけでこ
の1年の活動を把握していただけることを心がけます。会計報
告もすでに税務署に出しているものを基にしていますので、一読し
て分かるようにしています。この3月に出た『父よ、父たち
よ』にかかわるセミナーと雑誌の記事のことは、ロブさんと荒井先
生にはそれぞれインタビューをしたものが本に載っているので、よ
り身近に感じてくれました。

 次の課題として、ヨナ書おけるヨナの怒りについて関心を持って
調べていることを、活動報告の一つとして載せました。どうしてこ
のテーマに関心を持っているのか、手短に説明をしました。そうし
たら、荒井牧師が自分は長い間神様に怒りをもっていたと話してく
れました。穏やかな、物静かな、この方がレストランの創立者かと
思われる物腰の柔らかい、決して怒りなどもっていないと思われる
荒井牧師の口から出てきた言葉に、不思議に真実みがともなってい
ました。

 ロブさんは、その前の週にオフィスで起こった出来事を話してく
れました。私はその時はいなかったのですが、名前を言われれば誰
か分かります。ひとりの方が数人の会合の途中で怒りだしたと言う
ことです。信仰を持っていてそんな感じの人でもないのですが、怒
りまくったようです。ロブさんは責任者としての対応と同時に、ク
リスチャンとしてどのようにその人を生かしていくことができるの
か祈りながら求めていると言うことです。

 という私自身も、最近ある人の怒りを直接に受けることになりま
した。どうしても納得できないことが続いたので、多少その人の怒
りを誘い出したところもあります。この人は、普段は逆に、人のご
機嫌を取るような振る舞いをしているので、居合わせたもうひとり
の人はショックを受けていました。怒りをぶつけられて言われたこ
とは、想像もしないことです。そのことを話そうかと思いました
が、もう少し時間が経ってからと思って出しませんでした。

 しかし、ヨナの怒りに関して思いがけなく理事会のテーブルで、
語られることを待っていたかのように出てきました。誰の心にも似
たような怒りは溜まっています。そして語られるのを待っているの
です。そのための場を提供するのがミニストリーの役目なのかも知
れません。そんなことを分かち合いながら、理事会を終えました。
来年は何と20周年を迎えます。

上沼昌雄記