気温が上がってきて外で過ごす時間も増えてきました。今は冬の雨の後で地を覆う緑が一番美しいときです。その前の日曜から夏時間になり日が沈むのが一時間延びたこともあってカリフォルニアの太陽の下で、過ぎる週末の午後は隣人との立ち話で思いがけない時を過ごしました。
土曜の午後はまだ終わっていない枯れ木と落ち葉を燃やす作業をしました。夏場の山火事対策としてできる限り敷地内をきれいにしておく必要があります。地続きのジェフリーさんの家との間にはフィンスがあるのですが、その近くの枯木と落ち葉を燃やしました。彼らも自分たちの大きな木を切り倒してレンタルの機械で来シーズンの薪を切っていました。
互いに一息ついたところでフェンス越しに話が始まりました。冬の間閉じこもって千葉教授のローマ書研究の原稿を読んで記事を書いている話をしましたら、自分の教会の牧師のある聖書箇所の理解について紹介してくれました。後半は妻のルイーズも加わって近状を報告し合うことになりました。私たちを信用してくれて別の隣人とのいざこざで心を痛めていることを話してくれました。
日曜の午後は4時にルイーズと散歩に出ました。道の向こうの少し先のスティーブがドライブウエイをきれいにしているときで、全く久しぶりに会いました。半年ぶりかも知れません。その前は3年ほど失業をしていて家にいたので、結構会うことがありました。信じて神の導きを待つようにとルイーズが励まし、その結果いまは自分が一番したいと思っていた仕事に就いて忙しくしていると喜んで報告してくれました。
彼も私たちがどうしていたのか関心があって聞いてきましたので、義弟のスティーブンが結婚に導かれた話を始めました。興味深く聞いてくれました。その間車で帰ってくる近所の人が車越しに話をしたり、私たちの立ち話を奥さんから聞いてその御主人のダンさんがトラックで駆けつけてしばらく会話に入ってくれたり、ジェフリーご夫妻は教会から戻ってくるときに通過して、再度夕方に出かけるときに「まだ話している」と笑顔で通過していったりして、義弟の結婚式までの話はとぎれとぎれで3時間かかって話し終えることになりました。
そのとぎれとぎれの中にはこの隣人スティーブの親と家族の話も出てきます。今までは拒否されてきた父親のことで55歳になっても苦しんでいるという話が繰り返し出てきました。今回はその父親が歳を取ってきて自分の財産の処理を彼にまかせると家族の前で言ってくれたと言って、親との和解をいただいたことを嬉しそうに話してくれました。彼には大学生のひとり息子がいるのですが、自分の父親と同じことを繰り返したくないと思って育ててきたことが分かります。ルイーズはそのことで彼を誉め励ましてきました。
3時間の立ち話で暗くなって肌寒くもなってきたのですが、千葉教授のローマ書3章の「イエス・キリストの信・信実」の話をしましたら興味を示してくれて、その関係で書いた英文の記事を送る約束をして、散歩に出たのですがそのまま戻ってきました。近隣の人のために毎晩祈っているのですが、このような豊かな時を神は与えてくださったのだと妻と感激しながら家に入りました。
上沼昌雄記